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「小説の神様」 感想

感想書くのもあまりにも久しぶりだが、本を読んだあと「とにかく今すぐ感想を書きたい!」という気分になった本は本当に久しぶりである。



最初読み始めた時は「まーた最近はやりの作者系主人公かぁ」とも思ったものだったが、そんな辟易した気持ちとは裏腹に、鬱屈した主人公の語りと、ヒロインとの軽妙なやりとりのバランスがよく、物語に徐々に引き込まれていった。

書きたいものが売れない。売れないと続きが書けない。でも書きたいものを書きたい……。

そんな主人公の心情がひしひしと伝わってくる。
自分の書いた物語の世間の評価と、それでも自分の文章を認めてくれている編集者や友人や後輩。
不承不承ながらも売れっ子作家であるヒロインが共同で本を作るという状況になってからは、順調に作業が進んだ時、
「やはり小説を書いていいんだ」という希望があった。

だが、デビュー作の文庫化が決まったものの、発売2週間での打ち切り。
売上や部数というリアルにうちのめされる主人公。

心身ともに打ちのめされ、自暴自棄になり自分もヒロインも傷つけた主人公に友人がかけた言葉に不覚にも涙が出た。

「千谷一夜という作家のデビュー作。俺の好きな本だ。めちゃくちゃ面白いぞ」

この一文に、物語の全てが詰まっていると思う。
もちろんこの台詞だけで主人公は立ち直ったわけではない。それでもまた歯を食いしばり、執筆という戦いに身を投じるきっかけとなったはずだ。

そして物語は終焉を迎える。

過去に何度か書いたことがあるが「泣ける作品」というキャッチコピーは嫌いだし、(泣いたかどうかは別として)自分でも「これは泣ける作品だ」だの「とにかく面白い作品だ」というのも好きではないし、この物語に対して安易にそんな表現をしてしまうのは失礼だと思う。

ただこの小説が、文章が、主人公たちの生き様が、自分と言う読者に与えた影響が凄かったぜ! 

ということはとにかく主張しておきたい。それだけ自分にとってはインパクトがある作品だったし、相沢沙呼先生のファンになってしまったのは言うまでもない。

「この作品に出合えてよかった」と思えた作品は本当に久しぶりだった。
相沢先生には感謝しかない。

いせかいいざかや のぶ 感想

正直あまり「グルメモノ」の小説や漫画は読んだことがなかったが、TLの一部で話題になっていたので『異世界居酒屋 のぶ』を読んでみることに。

してやられた感ヤバい。

出てくる料理は特別凝ったモノではなく、日本の居酒屋ではありふれた料理ばかりだし、「○○産の特別な××」みたいな特別な材料や特殊な料理法を使っているわけでもない。ごくごく普通の美味しい料理とお酒を提供するノーマルな居酒屋の風景だ。
しかし、そういった素朴な食事ではありながら、「居酒屋 のぶ」に訪れる異世界の住人達が美味しい酒と肴に舌鼓を打ち、満足する様子は「居酒屋」という場所が持つ魅力を最大限に引き出していると思う。
「美味しい料理を食べている人たち」を肴にした書籍といえるだろう。
普段あまり酒は飲まない自分ではあるが、お酒と肴が欲しくなった。
おそらく誰が読んでもそうなることは間違いない。

この本を読む前に、ビールや日本酒、そしておでんや唐揚げなどのつまみを用意し、この本を肴に一杯やると、より楽しんで読めると思います。


本屋としての感想としては「これは絶対売れる」という確信を抱いた。
とはいえ、もうすでにかなり売れてて出版社も品切れ状態とのことだったが、是非とも商品確保して仕掛けたいところ。居酒屋風に売り場を作れば面白いですよね。そういうディスプレイがしやすいアイテムだし、これからの時期特に食がすすむ季節ですから、宝島社はこの本をじゃぶじゃぶ重版かけるべきだと思います!


異世界居酒屋「のぶ」異世界居酒屋「のぶ」
(2014/09/10)
蝉川 夏哉

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コンビニたそがれ堂 感想

いつもアホなことしか言ってないのに、よくふぁぼしてくれる村山先生に対して僕もたまには全力で媚びてみよう! という非常に不純な動機で「今在庫その1冊しかないんだから自分で注文して買って下さい!」と後輩の文庫担当に怒られつつも、いやがらせとばかりに(最低)その1冊を購入したタイトルが、

コンビニたそがれ堂

です。
正直、今までの読書(遍)歴では手が出ていなかったジャンルだったので、そういう意味でも新しいジャンルへの挑戦といういいきっかけにもなりました。


心に抱いた悲しみや痛み、苦しみ、そんなモヤモヤしたものを抱えた人たちが足を向けた先にふと、現れる謎のコンビニ「たそがれ堂」。
 そのコンビニには銀髪・金目の謎の店員がいて、この世に売っている、すべてのもの。そうして この世には売っていないはずのものまでがなんでもそろっている 不思議な魔法のコンビニ。
そのコンビニでは不思議で、しかし傷ついた人たちの心を助けてくれるそんな出来事が起こります。

僕もこの本を読んで、毎日短距離走をしているような(嘘)忙しさの中で疲れた心に、穏やかな日差しが差し込んだようなそんな暖かな気持ちになれる、「お話」たちでした。

帯の推薦文にもある
「じんわり温めて心の疲れをほぐしてくれます」という正に効能通りの1冊。また、「体質によっては村山早紀にかぶれることもあります」という文章もあり、作品を通して村山先生の人柄までじんわりとにじみ出てくるような、そんな1冊なのでかぶれてしまう気持ちもよくわかりますね。

誰かに本を贈りたい。
そんな時には、是非この「コンビニたそがれ堂」を贈ってみるのは如何でしょうか?

※尚、お買い上げの際は、書店で求め頂くとラッピングのサービスまでついてきますので、書店での購入をおススメいたします。


コンビニたそがれ堂 (ポプラ文庫ピュアフル)コンビニたそがれ堂 (ポプラ文庫ピュアフル)
(2010/01)
村山 早紀

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「問題児たちが異世界からくるそうですよ? ~撃て、星の光より早く!~ 」感想!

※この記事は多分にネタバレを含んでおり、ネタバレNGな人はすぐさまブラウザバックをすることを推奨いたします。また気持ち悪いぐらい興奮しているため、まともな文章になっていない可能性があります。あらかじめご了承ください。










そんなわけで「問題児がたち異世界から来るそうですよ?」シリーズ最新巻を読破したわけです。
ついに、ついにアジ・ダカーハとの戦いに決着が!
この話始まったあたりからアニメやらなんやらの影響なのか途中で短編集挟んだり(これはこれで好きですが)前回もページ数的に薄すぎて「とりあえず定期的に新刊だしてます……」的な体で、どんだけおあずけ状態やねん! ってな感じでこの作品のファンとしてはやきもきしてたわけですが、読了後はそんなもやもや感を全て吹き飛ばして余りある興奮と感動の渦に巻き込まれたわけです! 

そもそも今回も若干ページ数的に物語の盛り上がりとか大丈夫かなぁ?とか今にして思えば全くいらん心配をしていたわけですが、読みだし時点で既に「なんでこんな状況になってたんだっけ?」とか前の話を大分忘れていたり、問題児シリーズにおいて必須スペースである謎解きパートが小難しかったり、途中で十六夜が例のネコミミヘッドホン装着してみたりと気もそぞろになる部分があったりしたわけですが、まぁそんなものは最終戦まえの最後の日常であったわけですよ。
最終戦開始からの怒涛の展開にページをめくる手は止まらなくなり、とにかくジャックが、ジャックが! 
ジャックの最後のシーン。アジ・ダカーハとの会話。涙なしには見られないシーンでした。泣いた。その部分5回ぐらい読んで泣いた。
今まで積み上げてきた全てと未来さえなげうち、『悪』となって絶対悪へと対峙するジャックの背中は「キャラクターの死とはかくあるべき」とも言えるような壮絶な最期だった。

そしてジャックが命を賭してむき出しにした心臓に見事槍を突き立てたであろうはずの十六夜の涙と『敗北』の訳とは一体なんなのか!?
そしてウロボロス側の動きや殿下の支援の理由やその他気になることが山積みですが、とりあえず「人類最終試練」に打ち勝ったノーネーム、いや「アルカディア」の面々と一緒にひとまず大きな戦いを乗り越えたことを共有していたい。

この話を読み終わって「いやー、面白かった! シリーズファンは早く読めよ!」的な感じではなく、

読み終わったぜええええええええええええうおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! 興奮したあああああああああああああ!!!!!!!


という本を読んで興奮したぜ! 感動したぜ! というパッションを記録しておきたいがための記事でした!

問題児たちが異世界から来るそうですよ? 撃て、星の光より速く! (角川スニーカー文庫)問題児たちが異世界から来るそうですよ? 撃て、星の光より速く! (角川スニーカー文庫)
(2014/07/31)
竜ノ湖 太郎

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フレイム王国興亡記1 感想

『異世界からの勇者を召喚する』

これほど眉唾な話があるだろうか。
自国が苦しみ、しかしてもうどうにもならなくなったときに藁にもすがる思いで『救世主』を求める。
物語の中でさえそんなおとぎ話じみた扱いをされることが基本の「異世界召喚モノ」であるが、今回平凡な銀行員からなんの因果かフレイム王国の王女によって異世界に召喚されてしまった主人公・松代浩太(26)もそうした『勇者』として求められたかと思いきや、

なんとなく……だと!?

多少緊張状態ではあるもの、特に大きな戦争も起きておらず、魔王の侵略もない『平和』な国になんの因果か呼びだされてしまった異端者は当然厄介者となるだけである。
そんなこんなでせっかく?異世界に来た浩太氏が腰を落ちつけた土地はなんの名産も名所もない、寂れて貧乏な田舎の地であった。
王女の姉・エリカが治める土地は常に赤字続きの財政難。そこに訪れたのは若いながらも敏腕な銀行員。勇者としては活躍できないかもしれないが、銀行員としての金のやりくりならまかせろーとばかりに、エリカとそのメイド・エミリと共に土地の再建に協力することにした浩太。果たして寂れた田舎町「テラ」を見事債権することはできるのか!?

切った張っただけが勇者じゃない。国の再建が勇者の役割だっていいじゃない! 

『フレイム王国興亡記』はそんなお話でした。

異世界召喚モノも結構バリエーションあるもんだなーと思ったタイトルでしたね。
そういや主人公もオンリーワンの選ばれし勇者っていうより、現状まだ「普通に頭がよくて仕事がバリバリ出来る銀行マン」だし。そういう意味では20代の社会人読者層にとっては「等身大の主人公」ともいえなくもない。
女の子かわいいし、イラストもかわいいし、お風呂ドッキリも定番としてあるし、ボーイミーツガールは一応してるけど、結構ヒロイン役がブレブレというか、美人な女の子3人出てくるけど結局メインヒロインだれなのよ? とか正直思わなくもない。
全体としてビジネスシーン多めで、ライトノベルっぽくないような気もするけど、ライトノベルしてるよなとも思えるような感じにまとまってました。
ただ、女の子とはそれなりになアレですけど、肝心のビジネスシーンというか、「敏腕銀行マン」の手腕を発揮するシーンではしっかりと魅せてきて「これは、面白いぞ!」と言わざるを得ませんでした。
「剣も魔法もない異世界召喚モノ」
って感じでしょうか。このキャッチコピーどこかの狼さんでみたことある。
ゆーげんイラストで惹かれる方も多いでしょうけど、イラストだけじゃなく内容もばっちり面白かったので、今後の展開が大いに楽しみなタイトルですね。
フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)
(2014/04/24)
疎陀陽

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Author:トランペ
ライトノベルを売る毎日

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